ガラスを叩く幹室で暴力的な風の中、窓の外からリンゴ売りの声が聞こえた。
何度も。何度も。どこか陽気をはらんだその声は、風の音に掻き消されまいと執拗に響いている。
―きっと誰かがふざけてリンゴ売りの真似をしているだけなんだろう……。
などという情景が目に浮かぶような吹雪超えた本日、みなさま如何お過ごしでしょうか? え? 雪なんて降ってない? うるせえ、井上陽水のCDぶつけるゾ!(やけっぱち
そんなこんなで今回はゲーム原作、それもあまりメジャーではないゲームを原作とした作品の紹介になります。
悲劇アリ、バトルあり、ラブもあるけどやっぱりバトルな作品ですので、興味のある方はぜひ立ち寄ってみてください。
それでは、はじまります!
やる夫は遺伝子の支配者となるようです

今回紹介する作品のタイトルは「やる夫は遺伝子の支配者となるようです」になります。
ゲームボーイ市場の末期に出た怪作「DT Lords of Genomes」を原作とした長編作品で、2015年~2017年にかけて連載し無事完結しています。
主人公は母親を殺され裏の世界から復讐を誓うやる夫、そしてヒロインはやる夫に付き従う兵器であり公私共の相棒である金剛(艦これ)となっています。
あらすじはいつものようにやる夫wikiより。
ある日高校生のやる夫が自宅に帰ると、自分と同じ顔をした人物が母親を殺害した場面に遭遇する。やる夫は怒り応戦するが返り討ちに合い、目覚めると自分が母親殺害の犯人にされていた上、精神病院に入れられてしまう。
病院で謎の男・ジョーカーに出会ったことで、やる夫は奇怪な姿の敵に襲われ命の危機に晒されるが、突如回復し窮地を脱する。ジョーカーによれば、やる夫ややる夫の顔の人物の力はナノマシン「DT」によるものだという。DTが作り出す酵素によって、「DTマスター」はあらゆる現象を引き起こすことができるのである。
やる夫はジョーカーに連れられ「秘密結社マハト」に加入し、母親の仇討ちを決意する。
となっていますが、管理人、実は原作ゲームをやったことありません!(ドンッ
そのためちょいと検索してみたところ下記に動画を用意してみました。見る時は音が出るので注意してくださいね。
とまあこんな感じ。
ゲームボーイ作品とは思えないような硬派な世界設定ですが、硬派という意味合いでは本作も原作に負けていません。
とりわけ作品の肝といって良いバトル描写はスピード感、読み合いなどの攻防とバトルに必要な要素はどれも非常に素晴らしく、バトル系の作品が好みの人には諸手を挙げて推奨する作品だといえます。
加えて原作を知らないという人も安心してください、何度も言いますが私も知りませんでしたがそれでも最っ高に楽しめましたから!
原作ゲームはメディアファクトリーから2001年に発売された作品で、キャッチコピーは驚きの「子どもは買うな」です。凄いですよね?
マフィアとバトルとバーニングラブ!

前項でも書いたように、本作の最大の肝は戦闘、つまりバトルにあります。
そのため、主人公やる夫はもちろんのこと、ヒロインである金剛だって激しくバトルしていきます。というか、金剛に至ってはやる夫サイドのトップ戦力の一角なので、そりゃあもうバリバリ戦いますよw
また、舞台が現代の裏社会でマフィア的な秘密結社が登場したりするためか全体の色合いとしてはダーク系で、主人公やる夫のかつての日常もその対比をつくるスパイスとして描かれています。
そして、本作に欠かせないのは主人公であるやる夫とヒロインの金剛の恋愛要素。バトルを繰り返し死線をくぐるたびに紡がれる絆と愛はまさにバーニングラブなのです! 金剛がもう可愛くて可愛くて…。
本作の基本はバトルではあるのですが、これらの要素が一体となって奏でる物語は必ずや読者を満足させてくれること間違いなしですよ♪
ちなみに、本作のとある話の中ではR18な展開も含まれています。
ポロリとかそんなチャチなもんではないかなりガッツリとした性描写なので、苦手な方は注意ですよ。
召喚使役系バトル好きなら間違いない一作!

本作のジャンルを挙げるならば、管理人は召喚使役系バトル作品だと考えます。ようはポケモンとか遊戯王系カードデュエルとかな感じ。
どうやら原作ゲームもそういった作品なようですので大きな間違いはないとは思うのですが、このジャンルは一種独特の世界観があって、本作はそれをうまく表現していると感じます。
また、バトルの雰囲気としてはやる夫スレ読者ならば周知であろう現行で大人気の「やる夫はカードを引くようです」とも近いので、あちらの作品が好きな方にはハマる作品ですよ♪
悲劇から始まり道化師に導かれし少年の愛と復讐の物語「やる夫は遺伝子の支配者となるようです」おすすめです!!